食のワークショップ②が西部児童館にて6月19日に開催されました。
前回のシェフ崎元の①「味覚の授業」に引き続き、
第二弾今回のテーマは「元気になるおにぎりの食べ方」
参加費無料で、「からだと心を整える『食養生』」の著者、
食事療法士 辻野将之先生のお話が聞ける!
というとても魅力的なワークショップでした。
言わずと知れた日本人の「主食」=「米」
しかし一人当たりの年間米消費量は56.9kg(単純に収量÷人口)
1日あたり155.9g(一合と少し)
食料廃棄率である約20%を考えると、
現代日本人の平均米消費量は、実に、
一日「1合も満たない」という事実。
そんな「食」見直そう・・・という切り口からお話が始まりました。
「明治の人はお米を、一日を一人平均6合食べていた!!」
そんな話に会場はざわざわ・・・
宮沢賢治の「一日に玄米四合と...」6合よりも少なく粗食で健康に、という意味合いがあっても「4合」。
パンが食べたい、パスタが食べたい、時間がないから麺類で、
おかずが美味しい、ダイエット・・・
様々な誘惑の中そうしていくうちに、一日のうちにお米を食べる機会がどんどん減っていく現代の食事情で、
「米」=「主食」とはもう言えなくなくなっています。
今こそ「主食=米」を取り戻そう!
お米を食べること、またよく噛んで食べることで、
病気は治すことも出来る、と辻野先生。
これは同時に、よいものを食べていても「食べ方の間違いで病気になる」ということ。
「野菜を食べれば=健康」というイメージ。
しかし「おかずは食べれば食べるほど、お米を食べる量が減っていく」
栄養学的な数値ではなく、命をいただくということの重要性。
☆白米の様に胚芽は取らずにいただく
(胚芽から芽がでて、稲となり2~3000の粒が出来る)
~うみたまのお塩と自然栽培の玄米でみんなでおにぎりをにぎる~
1口目はいつもの感覚で何回噛んでいるか数える(20~30回が参加者では大半)
2口目は100回噛んでみる
3口目は唾液を飲まずに100回噛み続ける(お米は口の中からなくならない)
☆唾液が豊富な人は健康
若くて健康な人は10回ぐらいから甘みを感じる(私自身は20回すぎると)
たくさん噛むことは肥満予防にもなる。
「何を食べるか」だけでなく「どのように食べるか」
皆でおにぎりをよく噛みいただきながら食養生で大切な「氣の巡り」についてのお話もうかがいました。
〜「氣」が滞ること無く体内を巡っているか〜
「食」=食べ過ぎは氣が滞る また何を食べるか「食べ物」
「水」=作物を育てる上で、また人間も書かせない水
「空気」=呼吸 疲れている時、深く呼吸するだけで治ることも
「太陽」=規則正しい生活と適度な野外での運動。
太陽光を浴びることによってビタミンD=カルシウムの吸収
どんなによいものを食べても、夜遅くに食事、規則正しく早起きできずでは健康になれない。
牛乳飲まない、海藻もあまり食べない、魚もごくたまにじゃこを買うくらいでお肉も食べない。
その辻野さんのご長男(4歳)は骨密度が年齢の160%だったそう。
これこそお米の力と、規則正しい生活、野外での活動の結果ではないかと。
カルシウムは~mgなど「摂取量」ではなく「吸収率」どれだけ吸収できるかがポイント。
そして「心」 食べ物に固執して、「良く噛んで食べなかった・・・」とか「~を食べてしまった・・・」など、
一番大切な心の部分に問題があれば、即「氣」は滞り健康は遠のいてしまう。
〜「部分食」から「全体食」へ〜
和食の技術は、皮を剥き面取りをしてあくを取り・・・「部分食」
食養生では皮ごと丸ごと例えば葱の根も葉もすべていただきましょう・・・「全体食」
口を喜ばせる引き算の食「部分食」から、体の中を喜ばせる「全体食」へ。
まずは胚芽のついたお米を「主食」として食べるところから。
おかずを食べれば食べるほどお米の食べる量は減っていく。
全体食は野菜の皮をむかなくてもいい。
「お母さんはますます手抜きでいいんです!!」
ユーモアたっぷりの辻野先生の爽やかな笑顔が印象的な、とても有意義な一時間でした。
食の寺子屋給食部 崎元生歩子 (参考文献 食事療法士協会HPより)
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